相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
奏弟が外に出て、嶺音を探す。
すぐに見つけたのはいいが、ナンパされていた。

奏弟は舌打ちをすると、恐ろしい雰囲気を醸し出し嶺音の元へ近づいた。


「ねぇー行こうよぉー」
「嫌です!離してください!」

「慰めてやるっつってるでしょ?」
「結構です!」

「━━━━おい」

「「え……」」
「カ、ナ…?」

「俺の女に気安く触んじゃねぇよ」
凄まじい表情でナンパ男達を睨み付け、嶺音を掴んでいた手を振り払った。
そして、嶺音を引き寄せ抱き締めた。

「は?」
「この人、お前の?」

「あぁ、そうだよ!
━━━━━ネオちゃん、もう大丈夫だからね!」

「カナ…」
奏弟の腕の強さと温かさ、安心する声に嶺音も抱きつく。

「はぁ…やっと、触れた!」
奏弟は、幸せそうに頬をすり寄せた。


手を繋ぎ、LOVE vacationに戻る。

「まさか、ネオちゃんが店に来るなんて思わなかった」
「………ごめん…」

「もうダメだよ?
ヤキモチ妬くから」

「カナのヤキモチなんて、可愛いもんだよ」

「え?」
奏弟が嶺音を見ると、睨み付けていた。

「わかってたつもりだった。
カナだから、きっととってもカッコいいんだろうなぁって。
でも、わかってなかった。
カナ、あれはダメだよ。
カッコ良すぎ!!
あんな格好で接客したら、もう…//////」

「ネオちゃん、ヤキモチ妬いてくれてんの?」

「ヤキモチなんて可愛いもんじゃないよ?
嫉妬だよ!!
しかも!チョー醜いやつ!!
この世の全部、壊して回りたいみたいな!」

「…………フフ…」
奏弟がきょとんとして、噴き出し笑う。

「は?なんで、笑うの?
私、ムカついてるんだよ?」

「だって、嬉しいんだもん!
嫉妬するくらい、ムカつくくらい、俺が好きってことでしょ?」

「好きだよ」

「フフ…嬉しい!」

「好き、好き、好き、好き、大好き!」

「うん!でも、俺の方が好きだけどね!」

「………」

「………ん?ネオちゃん?」

「………………おかしいな……こんなじゃなかったのに……」

「ネオちゃん?」

「カナは子どもで…弟で…可愛くて、男って感じじゃなくて、好きだったけど、こんなじゃなかった……
なんてゆうか…家族みたいな…」

「ネオ…ちゃん…?」

「ねぇ、どうしたらいいかな?」

「え?」

「どうしたら、もっと余裕持てるかな?
どうしたら、カナを困らせずに済むかな?
どうしたら、こんな醜い気持ちを持たなくて済むかな?」
嶺音は、混乱したように自身の髪の毛をクシャッと握りしめた。


「……………
ネオちゃんは、どうして欲しい?」
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