相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
「みんな、ごめんね!」

「ううんー!」
「大丈夫!」
「でも、ビックリしたよ!急に出てくんだもん!」
奏弟が着替えている間、嶺音が謝罪すると微笑みいったカヲル達。

「ラブは?」

「ここ!」
喫煙所から出てくる。

「ラブも、ごめんね!ありがとう!」

「いや、俺が意地悪したからだし」

「意地悪?」

「嶺音が鈍感だから」

「鈍感?」
愛田の言ってる意味がわからず、首を傾げる嶺音。
愛田は、そんな嶺音に顔を近づけた。

「……………俺は…嶺音を…━━━━」

そこに奏弟が着替えて、更衣室から出てくる。
「ネオちゃんお待たせ!帰━━━━ちょっ…何やってんだよ!!?」

今にもキスしそうなくらい顔を近づけていた嶺音と愛田に気づき、慌てて嶺音を引き剥がした。
そして、守るように抱き締めた。

「アイさん。
“わかってるよな?”」

「んー?」

「ネオちゃんは“俺の”」

「わかってるよ」

「………」

「でも、奏弟」

「何?」

「俺は“19年”」

「は?」

「お前は“15年”で、俺は“19年”」

「は?だから何?」

「俺は、お前の知らない嶺音を知ってるっつうこと」

「…………あんた…喧嘩売ってんの?」
奏弟の雰囲気が、黒く落ちた。

「いや。
それくらい、拗らせてるって言いたいだけ」

「………」

「んん…苦し……」
嶺音が奏弟の腕の中からもがくように顔を出す。

「ネオちゃん、帰ろ!!」

「え?あ、うん。
ラブ、カヲル達も!
またね!」

「ん。あ、今度飲みに行こうぜ!」
「嶺音、またね!」
「「「また~!!」」」

不機嫌の奏弟と、奏弟に引っ張られながら手を振る嶺音。
手を振り返しながら、カヲルがポツリと言った。

「アイさん、イワカナをいじめないでよ」

「別にいじめてねぇよ」

「だったらいいけどさ。
そんなに好きなら、もっと早く行動を起こせば良かったんじゃないの?
アイさんの方が、先に出逢ってたんだから」

「………そう…だよな…」


一方の奏弟と嶺音。

「カナ」
手を引っ張られながら、窺うように名前を呼ぶ。

「ん?何?」

「怒ってる?」

「は?なんで?」

「私が、ラブバケに来たから」

「ううん。怒ってないよ」

「ほんと?」

「うん!ネオちゃんの気持ち知れたし、ある意味満足」

「みっともなかったけどね…(笑)」

「そう?
……………俺は、嬉しかった…!
おかしくなるくらいに━━━━━━━」
立ち止まり、嶺音に顔を寄せる。

「え?ちょっ…/////ダメだよ!!ここ、外!」

「でも、チューしたい……!」

「家に帰ってからね!」

「我慢できない!」

「でも、ダメ!」
手を繋いでない方の手で、口を覆う嶺音。

「………」

「あ、怒った」

「うん、今度は怒ったよ」

「……………
帰って、チュー以上のこと…しよ?////」

「………え…」

「……/////」
奏弟の服をキュッと握り、顔を赤くして上目遣いで見ている嶺音。

「……/////うん!!」

「だから、今は…ね?」

「うん!!」
一気に上機嫌になり、スキップする勢いで急いで帰るのだった。
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