相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
喧嘩と嵐
「「「「━━━━カンパーイ!!!」」」」

今日は、ラブバケ女子会。

ラブバケ女子会とは━━━━奏弟とカヲル、あと二人のラブバケの従業員で奏弟やカヲルの高校からの同級生・コウシンとナナトの恋人達(奏弟は夫)だけの女子会である。

いつも四人で食事をして、奏弟達が迎えに来るまでゆっくりするのだ。

サキコ(カヲルの彼女で、22歳のアパレル店員)
マカナ(コウシンの彼女で、二十歳の大学三年生)
ミユリ(ナナトの彼女で、25歳のOL)

嶺音が結成した女子会で、互いにイケメン彼氏を持つ身としての悩みなどを話している。

「嶺音さん、今日は私達が奢りますからね!
絶対、財布出しちゃダメですよ!」
いつも、嶺音が食事代を出していた。
そのためサキコ達に、次は自分達が出すと約束していたのだ。

「いやいや、でもね?」

「約束じゃないですか!
私も、バイト始めたんだし!」

「ね?嶺音さん!」

「じゃ…じゃあ、お言葉に甘えて!
ありがとう!」


そして話は、嶺音がLOVE vacationに行った時の話になる。

「━━━━だから、もう二度と行きたくない…」

「そうですか?」
「でも、面白くないですか?」
「そうそう!
ナナトが“ご主人様”って言ってるの、ウケる!」

「えー!
ヤキモチ、妬かないの?」

「そりゃあ、妬きますよ?」
「でも、仕事だし!」
「それに、私達はその執事の“最愛の人”でしょ?」

「そうそう!私にしか見せないカヲルを、私だけが知ってる」

「コウシンだって、本当はあんな紳士じゃないし(笑)
私にしか見せない、ダメなとこも弱いとこもある!」

「奏弟くんだって、そうですよね?
嶺音さんしか知らない、嶺音さんだけの奏弟くんがいる」

「「「私達だけの、特権です!」」」

「………そっか…そんな風に考えればいいのか……!」
嶺音は、呟くように言った。

さすが、イケメン彼氏を持つ女性だ。
肝が据わっていて、凛としていて、カッコいい。

「凄いね…みんな」

「え?」
「嶺音さん?」
「え?え?泣いてる?」

「私は……執事服のカナを見るだけで、胸が張り裂けそうで死にそうになるのに、みんなは余裕で見ていられるなんて……」

「余裕ではないかな?」

「え?」

「私、コウシンに結構ワガママ言ってますよ?」

「え?」

「私もです!
私も嶺音さんと同じでナナトは年下だけど、結構甘えてるし!」

「そうなの?」

「はい!ベタベタに甘えてます!(笑)」

「特に奏弟くんやカヲルくんは人気がハンパないですもんね!」
「だから、余計に甘えないと!」

「そうそう!」

サキコ達の言葉に、嶺音は胸のつっかえが取れるのを感じていた。

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