相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
駅前に着くと、カヲル達は来ていて待ちくたびれていた。

「イワカナ!」
「こっち!」
「オセーよ!!」

「ん」
マイペースに合流する。

「イワカナだ!」
「久しぶりだな!」
「奏弟さん、久しぶりです!」
元・仲間達も寄ってきた。

「じゃあ、行くか!」


よく行く居酒屋に向かう。
奥にある個室に案内されると、女性が数人いた。

「は?」
奏弟は、フリーズする。
そして、カヲルに言った。

「どうゆうことだよ。
女がいるなんて聞いてない」

「言ったら益々来ねぇじゃん!」

「帰る」

「は?ちょっ…イワカナ!!」
踵を返す奏弟を慌てて止める。

「あのさ。
俺はネオちゃんに、男がいる飲み会許可してねぇの。
つか、飲み会自体許可してない。
なのに俺が、女がいる飲み会にいるのおかしいだろ?」

「わかってる!
でもさ、頼むよ!な?」

「………」

「な?」

「………」

「………頼む!」

「………ネオちゃんに、連絡だけさせろよ。
ネオちゃんがいいって言ったら、いいよ」

嶺音に電話をかける。
「━━━━━ごめんね。でも、あんま喋んないようにするからね。
ん?カヲル?うん、わかった。
…………カヲルか、コウシンかナナトの誰かに代われって」

「じゃあ……」
カヲルが、スピーカーにする。

「嶺音?」

『この声は……カヲル?』

「うん」

『カナのこと、お願いね!』

「わかった!」

『カヲル』

「ん?」

『私は、カヲルのことも信じてるからね』

「え?」

『カナやカヲル達が、私やサキコちゃん達を傷つけることはしない。
だから、そこに女性がいても“間違ったことを”しないって』

「わかってる。
ほんとに、ただ楽しく飲むだけ!信じて?」

『ん。
あ、あと!
帰る時、気を付けるんだよ?』

「フフ…わかってるって!」

『そこ居酒屋でしょ?
お酒に呑まれて、変なおじさんやおばさんがいるかもだから。
カヲル達も、カッコいいんだからね!
逆ナンも、気を付けること!
あ!一緒にいる女性達のことも、守らなきゃダメ!
ちゃんと、安全に送ること!
わかった?』

「わかってる(笑)
嶺音、おせっかいおばさんみたいだぞ?(笑)」

『おばさん!!?
失礼なっ!!
確かに、カヲルより9つも上だけど……
それを言うなら、カヲルはまだまだ子どもだよ!』

「フフ…」

『フフ…じゃあね!
最後に、またカナに代わって?』

「ん!」
カヲルが、スマホを持ったまま奏弟に目で合図をする。
「ネオちゃん!」

『カナ、じゃあ…先に寝るかもだから、おやすみ!』
「うん!おやすみ!」

そこで通話を切ったのだった。
< 38 / 68 >

この作品をシェア

pagetop