相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
翠川への土産を選んでいる、嶺音。
その姿に、奏弟は言葉にならない嫉妬心が沸き上がる。

「………」
(なんでそんな楽しそうなんだよ!!)

相手が女性でも、自分以外の人間のために嶺音が楽しそうにしている。

ムカつく!!!!

「ネオちゃん、早く!!」
嶺音に後ろから腰に手を回し、抱きつくようにして急かした。

「え?」

「早く帰ろ?」

「うん、ちょっと待ってね!」
振り返り、ポンポンと頭を撫でる。

「やだ!
帰りたい!
早く帰って、チーズケーキ食べよーよぉ!」
駄々をこねてみる。

「……/////」
(か、か、可愛い…/////)

「早く~」

「は、はい!!」
嶺音は急いで購入し、二人は今度こそ家路についた。


自宅マンションに帰りつき、早速チーズケーキを食べる。
「ネオちゃん、あーん!」
奏弟が自身のチーズケーキをフォークに刺し、嶺音の口元に持っていく。

「あーーん!
━━━━━━んー、美味しい~」

「可愛い~ネオちゃん!」

「フフ…
カナもね!
はい!あーん!」

「あーーんんっ!
これ、結構イケるね!
甘ったるくないし」

「そうだね!
これなら、ワンホールペロリだ!」

「フッ…
ネオちゃんは、どっちにしてもペロリでしょ?(笑)」

「あ、バレた?(笑)」

「フフ…今度、チーズケーキ俺が作ってやるよ!」
「え!?ほんと!?」

「うん!
ネオちゃんのお父さん程の物が出来るかはわからないけど、作ってあげたいなって思ったから!」

「ありがとう!カナ!
嬉しい!!」
笑い合い仲良くチーズケーキを食べ、幸せな休日を過ごした。


月曜日。
休み時間に図書館に向かう。

キョロキョロを見渡し、翠川を探す。

「どこだろ?
━━━━━いない?」
(どうしよう…あんまり、保存できないしな……)

チーズケーキの一口サイズの洋菓子があり、それを購入したのだが、賞味期限が一ヶ月程しかないのだ。

「………」

(確か、◯◯大学って言ってたよね)

嶺音は仕事終わりに、翠川が通う大学に向かうことにしたのだった。

しかし大学に来たのはいいが、そう簡単に会えるわけがない。

こんな大勢の中から、どうやって探し出せばいいのだろう。
翠川の名前と通っている大学しか知らないのだ。

(手当たり次第に聞いて回る?)

「………って、何時間かかるのよ、それ!」

すると━━━━━━
「あれー?嶺音さん?」

聞き覚えのある声が聞こえ振り向くと……
「…………マカナちゃん?」
マカナがいた。

びっくりしたように、駆け寄ってきた。
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