相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
“岩谷 奏弟に負けたくない”

そんな思いで、必死に執事業務を行う。
すると、あっという間に奏弟とカヲルに次ぐ人気にのしあがった翠川。

「━━━━あ!今日はイツキさんだ!」
「レミ様、ミワ様。
本日も、ありがとうございます!」

「頑張ってるみたいですね!」
「あっという間にこんな人気になっちゃって!凄い!」

「フフ…ありがとうございます!」


そして一方の嶺音━━━━━━━

「最近、翠川くん来ないね」
「え?あ、そうですね」

嶺音に告白したあの日から、ぱったり来なくなった翠川。
正直嶺音は、安堵していた。

今後翠川に会った時、どんな顔をすればいいかわからなかったからだ。

奏弟にも、告白されたことは言えてない。

ここのところ、ずっとモヤモヤと晴れない日々を送っていた。

はっきりしなければという思いと、このままずっと会わなければいいという矛盾した思いで過ごしていた。


「━━━━でもさ、そこまで怒ることなくない?」

昼休み。
杉野や他の同僚とランチをしていた時。

同僚が言った。

恋人がいる同僚。
でも、ある男性に告白されたそうだ。
もちろん恋人がいるので断ったのだが、その事を彼に話さないでいたらバレてしまい、その事でかなり喧嘩したらしいのだ。

「なんで言わねぇんだよ!!やましいことでもあんのかよ!!ってさ」

まさに、嶺音と翠川のことを言われているようだった。

「………」
(やっぱ、カナに言っておかなきゃなのかな?)

「コクられたこと、知ったからってどうってことはないけど、知っておきたいんだって!」

「そう…だよね……」

「ん?岩谷さん?」
「え?あ、ううん!」

やっぱり、カナに話そう。
変な誤解をされたくない。

そう思い、今日奏弟が帰ってきたら話そうと決心した。

しかし━━━━━━━

【ネオちゃん、今日ラブブラのみんなで飲むことになった。
新しい奴が入って、そいつの歓迎会もかねて。
だから遅くなる。
店終わってからだから、夜中になる。
ごめんね。
だから、先に寝ててね!】

「えー!!
こんな時に限って!
よし、カナが帰ってくるまで待とう!」

そう思い、マンションで奏弟の帰りを起きて待っていた。
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