相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
夫婦と家族
もうすぐ、久嗣の命日だ。
嶺音は、愛田や元・同級生と毎年食事会をして、久嗣の偲ぶ会を行っている。
中学三年生の時のクラスメートはみんな仲が良く、久嗣のこともみんな慕っていた。
「じゃあ、カナ。
今日、仕事終わりにそのまま行くから」
「わかった。
終わる時連絡ちょうだい。
迎えに行くから」
「わかった。ありがとう」
どこかぎこちない、奏弟と嶺音。
奏弟にはまだ、あの日の涙の理由を伝えていないからだ。
「ねぇ、ネオちゃん」
「ん?」
「ギュー、したい…」
珍しく遠慮がちな、奏弟。
「うん、しよ?」
奏弟に抱きつくと、優しく抱き締めた。
「チュー、は?して、い?」
またもや遠慮がちな奏弟に、嶺音は困ったように微笑み「当たり前でしょ?」と言って、口唇を重ねた。
仕事が終わり、区役所を出ると愛田が迎えに来ていた。
「━━━━━━お疲れ!」
「あ!ラブ!お疲れ様!
わざわざありがとう!」
「ん!行くぞ!」
「うん!」
待ち合わせ場所の駅前に着く。
「アイー!嶺音ー!」
「あ!みんなー!」
「お疲れぇ」
みんなが揃い、まずは久嗣の眠る墓に向かった。
黒井家ノ墓━━━━━
嶺音達は、手を合わせる。
「あれから、16年?か……」
「そうだね」
愛田の言葉に、嶺音も微笑む。
「久嗣、嶺音が今結婚してるって知ったら、どう思うかな~?」
「フフ…そりゃ、久嗣のことだ。
“嶺音が幸せなら、僕も幸せだよ!”って言ってるよ、きっと!」
同級生達も微笑んでいる。
「あいつは、嶺音の傍にいられることに幸せを感じてたからなぁ!」
黒井 久嗣。
ぽっちゃりした体型で身体が弱く、物腰の柔らかい男子。
いつも微笑んでいて、賢く器用で、心優しくみんなの人気者だった。
愛田とは、小学生の時からの親友。
嶺音は、中学に入学して出逢った。
嶺音は、一目惚れだった。
久嗣の柔らかさや、器用さ、優しい笑顔に惚れたのだ。
告白したのは、中学一年の秋。
『━━━━黒井くん、恋人いる?』
『え!?い、いないよ!』
『ほんと!?
私、黒井くんが好きです!
私を黒井くんの彼女にしてください!』
『………』
『………』
久嗣は、無言で頬をつねった。
『いっったーぃ!!』
『え?え?え!?く、黒井くん!?』
『あ、いや、夢…なのかなって思って……』
『え?私は、本気だよ?』
『……//////』
『彼女、してくれる?』
『は、はい!!!
よ、よ、よろしくお願い致します!!!』
こうして、嶺音と久嗣は交際を始めたのだ。
嶺音は、愛田や元・同級生と毎年食事会をして、久嗣の偲ぶ会を行っている。
中学三年生の時のクラスメートはみんな仲が良く、久嗣のこともみんな慕っていた。
「じゃあ、カナ。
今日、仕事終わりにそのまま行くから」
「わかった。
終わる時連絡ちょうだい。
迎えに行くから」
「わかった。ありがとう」
どこかぎこちない、奏弟と嶺音。
奏弟にはまだ、あの日の涙の理由を伝えていないからだ。
「ねぇ、ネオちゃん」
「ん?」
「ギュー、したい…」
珍しく遠慮がちな、奏弟。
「うん、しよ?」
奏弟に抱きつくと、優しく抱き締めた。
「チュー、は?して、い?」
またもや遠慮がちな奏弟に、嶺音は困ったように微笑み「当たり前でしょ?」と言って、口唇を重ねた。
仕事が終わり、区役所を出ると愛田が迎えに来ていた。
「━━━━━━お疲れ!」
「あ!ラブ!お疲れ様!
わざわざありがとう!」
「ん!行くぞ!」
「うん!」
待ち合わせ場所の駅前に着く。
「アイー!嶺音ー!」
「あ!みんなー!」
「お疲れぇ」
みんなが揃い、まずは久嗣の眠る墓に向かった。
黒井家ノ墓━━━━━
嶺音達は、手を合わせる。
「あれから、16年?か……」
「そうだね」
愛田の言葉に、嶺音も微笑む。
「久嗣、嶺音が今結婚してるって知ったら、どう思うかな~?」
「フフ…そりゃ、久嗣のことだ。
“嶺音が幸せなら、僕も幸せだよ!”って言ってるよ、きっと!」
同級生達も微笑んでいる。
「あいつは、嶺音の傍にいられることに幸せを感じてたからなぁ!」
黒井 久嗣。
ぽっちゃりした体型で身体が弱く、物腰の柔らかい男子。
いつも微笑んでいて、賢く器用で、心優しくみんなの人気者だった。
愛田とは、小学生の時からの親友。
嶺音は、中学に入学して出逢った。
嶺音は、一目惚れだった。
久嗣の柔らかさや、器用さ、優しい笑顔に惚れたのだ。
告白したのは、中学一年の秋。
『━━━━黒井くん、恋人いる?』
『え!?い、いないよ!』
『ほんと!?
私、黒井くんが好きです!
私を黒井くんの彼女にしてください!』
『………』
『………』
久嗣は、無言で頬をつねった。
『いっったーぃ!!』
『え?え?え!?く、黒井くん!?』
『あ、いや、夢…なのかなって思って……』
『え?私は、本気だよ?』
『……//////』
『彼女、してくれる?』
『は、はい!!!
よ、よ、よろしくお願い致します!!!』
こうして、嶺音と久嗣は交際を始めたのだ。