とある男の話
これは、微妙な時間にカフェインを取ってしまい深夜テンションな私が書く、さいっこうにつまらない物語だ



 つい最近まで私には彼女がいた。その彼女は(私が初カノなため彼女フィルターがかかっているかもしれないが)とても可愛く、仕草も立ち振舞もすべて大人びていて本当に天使のようだった。どうして明日は我が身と考えなかったのだろうか。

 2ヶ月前、その彼女を仮に「S」としよう。Sはその時の彼氏「A」と付き合っていた。
まあ、世の中で言うネット恋愛だ。そのAは当時中3で受験シーズン真っ只中だった。
Sが言うには週に一回ラインできるかできないか、とのこと。
枠(当時というか現在も筆者とここの登場人物(ネット)はすべて配信サービスであるspoonで日々、活動していた。ここで言う「枠」は配信枠のことであり「枠で〜」などは「配信で〜」と同義である)で会えば「S大好きだよ」と言ってくれるからいいんだけど、、、もうちょっとかまってほしいなぁ、、、などとM(筆者)に度々Sは愚痴っていた。
私はその度そんじゃあ別れろよ〜と度々茶化していたがある日、その後にSが私、今気持ちが傾いてる人がいるんだよね〜と、私はそういう人の恋愛話が好きなので誰々〜?とつい聞いてしまい、Sが私より年下で〜いつもかわいいけどかっこいい時はかっこよくて〜眠い時はめっちゃかわいい人!と、、
私はとてつもなく嫌な予感がした。なぜならSが言っていた事が全て自分に当てはまるからだ。
私は正直その界隈に入った最初の方、Sに軽く片思いしていた事があった。それが叶うことは無いと私はSがAと付き合ったという報告を聞いて悟った。だからそんな人が、叶わない恋の相手の気持ちが揺らいでいる人が自分だと思いたくなかった。
そう一度でも思ってしまったら私の中の何かが、何かが壊れてしまうと思ったから。
私がこれまで片思いをしていたことは幾度となくあったがそれが叶ったことは一度もなかった。
あのイケメンの親友でさえ、長年片思いしていた女子に告白してもフラれるのだから顔も性格も声も良くない自分が、、自分が相手に好かれるなんて無理だ、そんなことあるはずないと決めつけていた。だが、Sを問い詰めた結果、その相手が自分だということが判明した。
その時、自分を縛っていた鎖が壊れるような感覚がした。
だがSが付き合っているAは今受験勉強真っ只中の彼の中心の支えとなる彼女を失ってしまっては人生の大きな転換点となる高校受験に支障が出てしまうかもしれない。こう判断した私とS,A、の共通の友人、「Z」を召喚した。Zが言うには、間違いなくクロだろう、とただAが心配だ、と言っていた。それから私はZに定期的にSに探りを入れるようお願いした。
それから数日後、Sからリアルで会おう。とお誘いがきた。まあ、俗に言うデートというものだ。
私はソウイウ経験がなかったため、そしてまだAとSが別れていなかったためとてつもなく戸惑った。
Sは、Aにはナイショね!、というが内心、こいつ頭沸いてるんじゃ、、などと思った次第だ。
その日にはSのリア友(Sは女子校)の「N」も来るそうだ。
私はそれまであんまり異性と仲がいいわけでもなかったし、私は当時13歳、中学2年、SとNは当時16歳。3つ(ほぼ2つ)上のいわばJKとリアルで会うとのことだから当然返事は決めあぐねた
そのことをZに報告したら、難しいな、これに行ってしまえばAに申し訳が立たなくなるし、かといって断ってしまえば勇気を出して言ったであろうSの勇気を踏みにじってしまうことになる。
とZは言った、
翌日まで悩みに悩んだ結果、私は行くことを決意した。
その日の3日前、とある事件が起きた。
その日来る予定だったNがコロナワクチンを打ったそうで、
発熱し来ることが出来なくなったそうだ。
しかしSは、じゃあ、二人で、、、、と、
私は正直、別れても無いのに男女二人っきりは流石にだめだと思い
Sはさ、ほらAがいるじゃん?だからさ、ほら、浮気になっちゃうじゃん?どちらにするか決めてからにしな、
と、断った、
すると翌日、SがAと別れた、という事が耳に入った、
と、その瞬間、Sから、
「Aと別れました、これで明日二人でいけるね♡」
というよう内容のLINEが来た
正直、ゾッとした
 その日の夜の事だ。私はSと通話していた。
話をなかなか切り出しにくい性格だということを知っていたので
通話の終わり際に
「そうだ、今日は月がきれいですね」
と添えておいた
次の日、Sと二人きりで出かける日が来た、
梅田で待ち合わせしてカラオケに行こう、という話だった
1時、予定していた待ち合わせ場所にSは現れた。
二人で迷いながら梅田の迷宮を攻略し、Sが予約を取ってくれていたカラオケに到着した。
二人でドリンク片手に歌ったり雑談したらあっという間に予約していた3時間が過ぎてしまった。二人で会計を割り勘し、カラオケ店を出た。
すると、Sが
「ねぇ、M(筆者)くん、昨日の告白の事だけど、、、いいよ、これからよろしくね!」
と、言ってくれた。
私は嬉しさのあまり抱きついてしまった。
私にもついに彼女ができた!という嬉しい気持ちで心が満たされた。
今思えば、この時に心をすべて満たすのではなく、一割ほど空けておくべきだった、、と終わってから思う。まあ、初めての彼女だから仕方ない部分もあるかもしれないが、それでももう少し、もう少し自分を客観視することがこの時にできていれば、良かったのだろう。
そこから少し梅田の迷宮を散策したあと、16時頃に解散した。
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