元カレと再会ワンナイトで愛を孕んだので内緒の出産をしましたが入れ替わったらバレました
「あっ、すみません! 息子……光陽(こうよう)が砂遊びをしたいといったので、二人に砂遊びセットを渡してしまったのですが、よかったですか? 服が汚れてしまうかも――」
ひなの服はそのまま公園の砂場へ遊びに行けるような服だ。汚れたら洗濯機で丸洗いすればいいだけのこと。第一、そんな高級な服はもっていない。
「全く問題ありません。帰りに公園へ行こうと思っていたくらいですから」
「良かった……」
心底ホッとした顔をしている。本当に優しくて子煩悩な人だ。
ひなと光陽くんはすっかり仲良くなったようだ。
しばらく二人で子供達を眺めていたが、どうしても祖母の幼馴染みの話を聞きたくなった。たぶん、この人のおじいさんだろう。
「あの……実は私の祖母が今月の9日に亡くなったんです」
「え……そうだったんですか。お悔やみ申し上げます。長く患われていたのですか?」
「いえ。前日までごく普通にしていました。年齢を感じないくらい元気な人で。それなのに珍しく朝起きてこなくて、祖母の部屋に行ったらもう息をしていませんでした。寝ている間に脳卒中を起したそうです」
「……そうでしたか……」
「あの、祖母が亡くなる前日にこちらに来ていたんです」
「え?」
「花まつりの縁日が出ていて、私とひなにお土産を買ってきてくれて……。幼馴染みに会ったと話していました」
「幼馴染み?」
「遺品整理をしていたら、おそらくこちらの住職さんだった方と祖母の写真が出てきたんです。若いときの写真です。叔母によると、祖母の幼馴染だと。その方は今いらっしゃいますか?」
「お祖母さまの幼馴染みだとすると、うちのじいさんのことですよね」
「そうだと思います」
「本当に幼馴染みに会ったと……?」
「……? そう言ってましたけど、何か?」
ひなの服はそのまま公園の砂場へ遊びに行けるような服だ。汚れたら洗濯機で丸洗いすればいいだけのこと。第一、そんな高級な服はもっていない。
「全く問題ありません。帰りに公園へ行こうと思っていたくらいですから」
「良かった……」
心底ホッとした顔をしている。本当に優しくて子煩悩な人だ。
ひなと光陽くんはすっかり仲良くなったようだ。
しばらく二人で子供達を眺めていたが、どうしても祖母の幼馴染みの話を聞きたくなった。たぶん、この人のおじいさんだろう。
「あの……実は私の祖母が今月の9日に亡くなったんです」
「え……そうだったんですか。お悔やみ申し上げます。長く患われていたのですか?」
「いえ。前日までごく普通にしていました。年齢を感じないくらい元気な人で。それなのに珍しく朝起きてこなくて、祖母の部屋に行ったらもう息をしていませんでした。寝ている間に脳卒中を起したそうです」
「……そうでしたか……」
「あの、祖母が亡くなる前日にこちらに来ていたんです」
「え?」
「花まつりの縁日が出ていて、私とひなにお土産を買ってきてくれて……。幼馴染みに会ったと話していました」
「幼馴染み?」
「遺品整理をしていたら、おそらくこちらの住職さんだった方と祖母の写真が出てきたんです。若いときの写真です。叔母によると、祖母の幼馴染だと。その方は今いらっしゃいますか?」
「お祖母さまの幼馴染みだとすると、うちのじいさんのことですよね」
「そうだと思います」
「本当に幼馴染みに会ったと……?」
「……? そう言ってましたけど、何か?」