元カレと再会ワンナイトで愛を孕んだので内緒の出産をしましたが入れ替わったらバレました
高校の体育祭?
そういえば、高一の時、3人4脚で派手に転んだ私を、鷹也が保健室まで運んでくれたっけ。
痛かったけど、お姫様抱っこされた衝撃の方が強くて恥ずかしかったのを覚えている。
もちろんキュンとした素敵な思い出だったんだけど。
でもあの時は……。
「観覧席で見ていて、杏子が心配で慌てて保健室まで行った。その時彼とすれ違ったんだ。体操着の名前を見て礼を言った記憶がある」
「覚えてます。当然のことをしただけだったので。ちゃんと挨拶しなくて失礼しましたっ」
鷹也が深々と頭を下げる。
「お父さん、あの時はまだ全くお付き合いとかなかったの。だから――」
「……なんにせよ、助けてもらったことは覚えている。でもその後付き合いだしたのなら、挨拶に来るべきだろう?」
「も、申し訳ありません……」
「しかも、子供まで作っておきながら4年も放置するとは。アメリカに行っていたのかもしれないが、それにしても連絡のしようがあるだろう」
「それは、私がブロックしていたからで――」
「じいじ、パパはおしごとだったのよ?」
「ひ、ひな?」
ひなが父の膝に座り、真正面から弁護を始める。
そういえば、高一の時、3人4脚で派手に転んだ私を、鷹也が保健室まで運んでくれたっけ。
痛かったけど、お姫様抱っこされた衝撃の方が強くて恥ずかしかったのを覚えている。
もちろんキュンとした素敵な思い出だったんだけど。
でもあの時は……。
「観覧席で見ていて、杏子が心配で慌てて保健室まで行った。その時彼とすれ違ったんだ。体操着の名前を見て礼を言った記憶がある」
「覚えてます。当然のことをしただけだったので。ちゃんと挨拶しなくて失礼しましたっ」
鷹也が深々と頭を下げる。
「お父さん、あの時はまだ全くお付き合いとかなかったの。だから――」
「……なんにせよ、助けてもらったことは覚えている。でもその後付き合いだしたのなら、挨拶に来るべきだろう?」
「も、申し訳ありません……」
「しかも、子供まで作っておきながら4年も放置するとは。アメリカに行っていたのかもしれないが、それにしても連絡のしようがあるだろう」
「それは、私がブロックしていたからで――」
「じいじ、パパはおしごとだったのよ?」
「ひ、ひな?」
ひなが父の膝に座り、真正面から弁護を始める。