元カレと再会ワンナイトで愛を孕んだので内緒の出産をしましたが入れ替わったらバレました
「ひなは俺に似たのに、なんで親父が出てくるんだよ……」

 鷹也がブツブツとボヤいている。
 だからどっちもだってー。

「ママー、ひなねむいー」
「え」

 そう言えば、お昼寝の時間をとっくに過ぎていた。

 客間に布団祖敷いてもらって、ひなは寝かせることにした。

 その間に、鷹也は私たちの間にあったことをご両親に説明してくれた。

 私がリビングに戻ったときには何度も謝罪されることに。

 特にお義母さんには……。

「杏子ちゃんごめんなさい。あなたあの時のお友達だったのね。私、あの頃はすっかり黒島家にだまされていて……」
「いえ、私も誤解していたんです」
「でもあなたが鷹也の彼女だったのに、いい気はしなかったはずよ」
「私、自信がなかったんです。あの頃、仕事も始まったばかりでいっぱいいっぱいで、鷹也とは休みが合わないし……。そういう心の隙を突かれちゃったんだろうなって思います」

 お義母さんが私の手を握ってくれる。

「杏子ちゃんが悪いんじゃないわ。ストーカーは犯罪よ。杏子ちゃんは被害者なの」
「……はい」

 たくさんの肩の荷が少しずつ降りていくようだった。
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