元カレと再会ワンナイトで愛を孕んだので内緒の出産をしましたが入れ替わったらバレました
「3回目は鷹也がどんぐり飴を食べたのよ」
「ええっ? お兄ちゃんが? お兄ちゃん甘いもの嫌いじゃない」
「……たまには食べる」
鷹也が少し赤くなって言い返した。
あの時は私を思い出しながら食べた、と聞いていたので、きっと初めて行った縁日のことを思い出したのだろう。さすがに千鶴ちゃんには言えないわよね。
「俺たちが動物園から出てきた時は入れ替わり中だったんだな?」
「だからあの時、杏子ちゃんが私に『千鶴っ!』って言ったのね。あれお兄ちゃんだったんだ。やっと納得した」
「鷹也もコレを食べて入れ替わった。だから入れ替わりアイテムはどんぐり飴だと思うんだけど、悠太のことがあるからなんとも言えないのよね」
「うーん」
4人で頭を抱えた。
やっぱりこんなファンタジー現象については誰も答えが出ないのかもしれない。
「それ、藤嗣寺でもらったのよね?」
「うん。でもおばあちゃんが花まつりの日に縁日で買ったんだと思うの。幼馴染に会ったとか、いろいろ話してくれていたんだけど、あの時バタバタしていてあまり覚えていないのよ。おばあちゃんと話す最後の時だったのに、後で後悔した……」
「杏子ちゃん……」
「その幼馴染っていうのが藤嗣寺の住職なんだろう? 母さんが言ってた――」
「それ、うちのおじいちゃんのことよ」
「は?」
あ、そっか。大輝はまだそこまで知らなかったんだ。
「ええっ? お兄ちゃんが? お兄ちゃん甘いもの嫌いじゃない」
「……たまには食べる」
鷹也が少し赤くなって言い返した。
あの時は私を思い出しながら食べた、と聞いていたので、きっと初めて行った縁日のことを思い出したのだろう。さすがに千鶴ちゃんには言えないわよね。
「俺たちが動物園から出てきた時は入れ替わり中だったんだな?」
「だからあの時、杏子ちゃんが私に『千鶴っ!』って言ったのね。あれお兄ちゃんだったんだ。やっと納得した」
「鷹也もコレを食べて入れ替わった。だから入れ替わりアイテムはどんぐり飴だと思うんだけど、悠太のことがあるからなんとも言えないのよね」
「うーん」
4人で頭を抱えた。
やっぱりこんなファンタジー現象については誰も答えが出ないのかもしれない。
「それ、藤嗣寺でもらったのよね?」
「うん。でもおばあちゃんが花まつりの日に縁日で買ったんだと思うの。幼馴染に会ったとか、いろいろ話してくれていたんだけど、あの時バタバタしていてあまり覚えていないのよ。おばあちゃんと話す最後の時だったのに、後で後悔した……」
「杏子ちゃん……」
「その幼馴染っていうのが藤嗣寺の住職なんだろう? 母さんが言ってた――」
「それ、うちのおじいちゃんのことよ」
「は?」
あ、そっか。大輝はまだそこまで知らなかったんだ。