元カレと再会ワンナイトで愛を孕んだので内緒の出産をしましたが入れ替わったらバレました
 私はナイトウェアを羽織、狭い布団を抜け出した。

 この和室をリフォームして私たちの寝室にするまでは、ひなとシングルベッドで寝ると決めている。
 急激な変化はよくないと思うから。

 リフォームして、ダブルベッドを入れるのを機に、ひなには独り立ちしてもらうつもりだ。

「おやすみなさい。鷹也もちゃんとパジャマ着てから寝てね」
「わかったよ……」

 名残惜しそうにしている鷹也を残し、私はひなの待つ私の部屋へ入っていく。

 シングルベッドの壁側には規則正しい寝息をたてる愛しい娘の姿が。

 私はそっと隣に滑り込む。

 鷹也の腕の中を抜け出すのは辛かったけれど、やっぱり娘の温もりにも幸せを感じる。

 部屋がもう少し広かったら、三人で川の字になって寝てみたいな……と考えていたらいつの間にか眠りについていた。


< 210 / 228 >

この作品をシェア

pagetop