元カレと再会ワンナイトで愛を孕んだので内緒の出産をしましたが入れ替わったらバレました
「……なぁ、あれってどんぐり飴?」

 悠太が昨日見つけたどんぐり飴に興味を示した。

「あ、うん……」
「一個ちょうだい!」
「え」
「どんぐり飴くらいで晩ご飯食べられなくなったりしないよ」

 いや、そういう意味じゃないんだけど。
 昨日は、このどんぐり飴を食べてから、おかしくなったからなんだけど。

 起きていながら変な夢を見ちゃうし……。

 ところが、私が一瞬考え事をしている間に、悠太はもう口の中にどんぐり飴を放り込もうとしていた。

「あ、ちょっと――」
「……んぐ、なに……」
「いや……」

 あれ? 悠太、なんともない?

「なんか、変なことない?」
「何が?」

 やっぱり普通だ。なんともないみたい。
 考えすぎだったのかな、どんぐり飴が原因なんて……。
 やっぱりあれは白昼夢みたいなものだったんだわ。

「……なんでもない。それ何味?」
「コーラ、だな。茶色だったし」
「そう……」

 なんだ、安心した。
 本当は今日もちょっと気になっていたのよね。
 なんどもどんぐり飴を眺めては、原因はコレだろうか……って考えたり。
 取り越し苦労だったのね。

 
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