妹の方が聖女に相応しいと国を追い出されましたが、隣国の王太子に見初められました。今更戻って来て欲しいなどと言われても困ります。
はっきりと言って、彼女を消滅させるのはそれ程難しいことではない。このまま消滅させても問題はなかっただろう。
だが、私は今回の事件の真実を知りたいと思っていた。一体、この半透明な女性は何者で、何をしていたのだろうか。
「さあ、力を抜いて私の指示に従って……」
『うっ……』
私は、彼女に魔法をかけていく。
幸いにも、私のことをじっと見つめてくれていたため、半透明な女性は簡単に私の魔法にかかってくれたようだ。
「まず、あなたの名前から聞かせてもらえるかしら?」
『私の名前は……エルネリス』
「エルネリス……」
彼女の名前は、聞いたことがないものだった。
少なくとも、魔法関連で業績を残しているような人物ではないようである。
とはいえ、闇の魔法のことに関して私は詳しくない。もしかしたら、そちらの道を極めた人物という可能性はある。
「あなたは、何者なの? そうね……どうして、本に宿っているのか聞きたいわ」
『私は、この世に未練を残していた……だから、死んでからもその魂は現世に留まり続けていた。この本は、その媒体だったというだけ。偶々、近くにあった本に私は宿ることになったの』
「なるほど……」
だが、私は今回の事件の真実を知りたいと思っていた。一体、この半透明な女性は何者で、何をしていたのだろうか。
「さあ、力を抜いて私の指示に従って……」
『うっ……』
私は、彼女に魔法をかけていく。
幸いにも、私のことをじっと見つめてくれていたため、半透明な女性は簡単に私の魔法にかかってくれたようだ。
「まず、あなたの名前から聞かせてもらえるかしら?」
『私の名前は……エルネリス』
「エルネリス……」
彼女の名前は、聞いたことがないものだった。
少なくとも、魔法関連で業績を残しているような人物ではないようである。
とはいえ、闇の魔法のことに関して私は詳しくない。もしかしたら、そちらの道を極めた人物という可能性はある。
「あなたは、何者なの? そうね……どうして、本に宿っているのか聞きたいわ」
『私は、この世に未練を残していた……だから、死んでからもその魂は現世に留まり続けていた。この本は、その媒体だったというだけ。偶々、近くにあった本に私は宿ることになったの』
「なるほど……」