妹の方が聖女に相応しいと国を追い出されましたが、隣国の王太子に見初められました。今更戻って来て欲しいなどと言われても困ります。
「それで、あなたの魔力は、未だに戻っていないのか?」
「いいえ、それが戻ってきたのです」
「戻ってきた?」
「ええ、恐らくドルマニア王国から離れた結果なのだと思います……いいえ、正確にはホーネリアから離れた結果といった所でしょうか」
「なるほど……」
私の魔力は、今や完全に戻っていた。
ドルマニア王国内では魔力は回復しなかったということを考えると、これはホーネリアの魔法の効力が切れたからなのだろう。
彼女は、私の魔力を永続的に奪っていた。回復する度に魔力が吸い取られていた。そう考えるべきだろう。
「……ということは、今のホーネリアは魔力を補充できないということになるか」
「そうだと思います」
アグナヴァン様の言葉に、私はゆっくりと頷いた。
魔力を奪えなくなったホーネリアには、今持っている以上の魔力を補充することができないはずだ。
彼女は、私に代わって聖女となっている。しかし、その役割は何れ果たせなくなるのではないだろうか。
「いいえ、それが戻ってきたのです」
「戻ってきた?」
「ええ、恐らくドルマニア王国から離れた結果なのだと思います……いいえ、正確にはホーネリアから離れた結果といった所でしょうか」
「なるほど……」
私の魔力は、今や完全に戻っていた。
ドルマニア王国内では魔力は回復しなかったということを考えると、これはホーネリアの魔法の効力が切れたからなのだろう。
彼女は、私の魔力を永続的に奪っていた。回復する度に魔力が吸い取られていた。そう考えるべきだろう。
「……ということは、今のホーネリアは魔力を補充できないということになるか」
「そうだと思います」
アグナヴァン様の言葉に、私はゆっくりと頷いた。
魔力を奪えなくなったホーネリアには、今持っている以上の魔力を補充することができないはずだ。
彼女は、私に代わって聖女となっている。しかし、その役割は何れ果たせなくなるのではないだろうか。