弁護士は相談料として愛を請求する
「何、人ごとみたいに言ってんだ。なあ、倉田。虫除けに俺を使うか?俺は虫除けじゃなくてお前の本当の彼氏になりたいけどな」
は?何言ってんの?酔った?
「佐竹君、飲み過ぎ。酔ったでしょ」
「おい、本気だよ。無視すんな。これでも勇気出して言ってんだよ。お前が男苦手なの知ってるし、俺なら昔から壁作らずにいられるだろ?俺、お前と再会して、何回か食事してマジで好きになったんだ」
「佐竹君、あの」
すると、テーブルの横に立つ人影が。見ると志穗だった。
「久しぶり、佐竹君。そういうことはもう少し人気のないところで、もうちょっと小さい声で話した方がいいと思う。筒抜けだよ、大きな声」
「なっ……木村!驚かすなよ。久しぶりだな。相変わらずの美人だなー、お前」