弁護士は相談料として愛を請求する

「すず。やっと素直になったな。ね、望君に告白しな。すずさ、今まで望君の彼女のこと知らんふりしてきたでしょ。彼は結構それがショックだったらしいよ。自分はすずにとって彼氏対象外なんだって思ってたらしい」

「え?」

「告白するとすずにフラれると思ってるんだよ。だからきっと、身体から攻略するという最低の所業に出たんだよ」

「……そうなの?」

「ついでに言うとさ、すずだって、彼に処女をあげるなんてこと、何も考えずにやったらダメでしょ。彼女にしてって首絞めてでも言わなくっちゃ。言えない関係じゃないよね?」

「志穗……」

「とりあえず、今日はうちに泊めるけど、一度望君に連絡したほうがいいよ。ずっと連絡してないんでしょ?」

「だって、のんから卒業するって言ったの。お見合いがあるんだって」
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