弁護士は相談料として愛を請求する

「そうだよ、すずはモテモテだよ。誰かさんが色気をプラスしたから。望君、自分で自分のクビを絞めたよ。ざまあみろ。すずをセフレ扱いにするからだよ」

「……君は一体誰の味方なんだ?まさか、佐竹の味方?」

「さあねえ。私はすずの味方。すずが幸せになるなら、変な話ずるいあなたでなくても結構です」

 相変わらずの毒舌。しかし、今こんな話を聞いていられるほど余裕がない。

「すずを迎えに行く。起こしておいてくれ」

「は?何時だと思ってんのよ。可哀想だから明日にしなさい」

「うるさい!すずに大事な話がある」

「ふっはは。おっかしい。今頃になって、かなぐり捨てて本気になったの?遅いよ、望君」

「すずは昔から俺が一番なんだよ。何があろうと俺達はお互いが一番だってわかってる。絶対にアイツは誰にも渡さない。遼平だろうと、誰だろうと……」
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