弁護士は相談料として愛を請求する

「……ん、何?」

「すず。遼平とまさか付き合うことになってないよな?」

「え?何で知ってるの?あ、もしかして志穂?確かに告白はされたけど、今は無理って言ってある」

「……はー。アイツだけはやばい。お前、遼平は男だけど平気だもんな、昔からほんと……まさかまた現れるとはマジびびった」

「佐竹君も、弁護士になって格好よくなってたの。凄いよね」

「凄くないわ!俺だって弁護士だぞ!」

「まあ、そうだけど」

「すず」

 のんは私の両手を握ると目を見て息を吸った。そして、言った。
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