弁護士は相談料として愛を請求する
喉を押さえてうずくまった私を心配して、のんはキッチンへ行って水を持ってきてくれた。私はそれを受け取ると一気飲みした。
「……はー。ありがと」
コップを渡したとき、手を握られた。
「ど、どうしたの、のん。変だよ、何か……」
「仕事も忙しいからお前に会うのも久しぶりだった。だからって俺の代わりに守ってくれそうな男を作るとか安易すぎる。許せることじゃない」
「だから、のんに迷惑をかけないようにしたいからそうするんだよ」
「さっき言ったとおり、これからはお前から相談に見合う対価をその都度もらうことにする。俺の代わりの男なんて考えられないように調教してやる」
何言ってんの?早口で言われると酔っているから頭の悪い私には何のことやら……。