弁護士は相談料として愛を請求する
「それでさっきの話だけどな……俺の彼女として、来月予定されている堂本コーポレーションのパーティーにすずも出席してもらいたいんだ」
「どういうこと?」
「いや、堂本コーポレーションの懐柔を狙う企業のトップが俺の相手に自分の娘を勧めてくるんだ。俺自身や事務所の所長経由、義兄さん経由など、とにかく最近うるさくて、適当に見合いを受けた方がいいかと諦めていたんだ」
「それで私を彼女って紹介してお断りするっていうの?だめだよ、パーティーとか絶対無理」
「すずはそういうだろうと思って告白躊躇していたんだ。とにかく、俺のためだと思ってとにかく笑って横に立っていてくれたらいいから」
「本当にそれだけでいいの?」
「まあ、わからん。とにかく、何があっても守る。姉さんもいるから、最悪姉さんに任せるつもりだ」
怖い。守られないといけないようなことがあるっていうことなの?志穗も何か言ってたけど、私なんかで大丈夫なの?