弁護士は相談料として愛を請求する

「……俺の前で遼平のはなしは禁止!」

「何それ?もしかして嫉妬?」

「ああ、そうだよ!悪いか?あいつはとにかくダメだ。お前、告白されて嬉しいとか言ったらしいな?付き合ってもいいかもしれないとか考えただろ?」

「どうしてそれを……」

「どうしてわかったか?消去法だよ。今までお前が心許して話せる男は、俺か、佐竹しかいないんだよ。アイツだけは絶対許さん」

「……」

「すず、わかったか?佐竹にはいい顔見せないでキチンと断れ」

 すごい顔で言う。のんが嫉妬?嬉しいような信じられないような……。でも、こんな顔見るの何ヶ月ぶりだろう。何もいわず、のんを見つめていたら、囲い込まれた。
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