弁護士は相談料として愛を請求する
外のスペースで遊ばせていると、私はほっとひと息つけた。すると、のんが外に出てきた。
「ああ、やっと抜け出せた。お前のところに戻ろうとすると、話しかけられて地獄だった。すず俺の所に来ないで何してんだよ」
「のん、お疲れ様。宝田社長のお孫さんの修也君に懐かれちゃって……匠さんが社長とお話ししたいそうで別室にいかれたの。私その間の担当になって……」
「担当って、この子の父親はあっちで鼻の下伸ばしてたぞ。連れてくるよ」
「あ、いいよ。私もここのほうがゆっくりできるし。修也君お母さんいないらしくて可哀想なの」
「……は。すずお前」
私の笑顔を見てのんはため息。横に座った。
「宝田社長を助けたのはよかったけどさ。匠さんはあそこの会社を何とかしたいらしいんだ」
「そうなの?」