弁護士は相談料として愛を請求する

「あ、あの。おうち遠くなるじゃないですか」

「いや、そんなのはどうとでもなります。車ですし、すずせんせいのためならこいつ早起きするって言うし」

「うん、すずせんせい、ぼくねはやおきするの。がんばる」

 ちょ、ちょっと待って。

「お聞きしたいんですけど、この間一緒にいた弁護士さんとは結婚が決まってます?」

「……いいえ」

「そうですか。では僕と結婚前提でお付き合いしませんか?僕はすぐにも結婚したいです」

「……なっ!?」

「「……きゃー!」」

 周りの先生が黄色い声をあげた。
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