弁護士は相談料として愛を請求する

「のん、あのね、修也君は関係ないでしょ」

「ふざけんな、子供だが俺はあのときキチンと言ったぞ。すずはおれのものだから、戦って手に入れろって教えた。父親に頼んで手に入れようなんて許せん。誰かに頼るなと、この間教えてやったのに修也は馬鹿か?」

 たしかに、そうだ。輪投げをして修也君に教えていた。おじいさんに告げ口はダメだって。戦って手に入れろって。のんは私よりも先生らしいかもしれない。

「のん」

「なんだ」

「のんはいいパパになるね。子供を子供として見ないできちんとしつけてる。立派だよ」

「へえ?じゃあ俺の子は幸せだな。ママも保育士だ」

「あ、……え?」

「俺の子の母親はすずしかいない。わかったか?」
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