弁護士は相談料として愛を請求する

 遙さんが私達に申し訳ないと思っていたらしく、ご主人と相談していい人を捜してくれた。

 その人が修也君と会ったら、とても相性がよかったようで、最近冷たくなっていた私よりいいと思ったらしい。

 のんと一緒に訪ねた時は、ご機嫌の修也君にその彼女の話や写真を見せられた。

「いや、馬鹿みたいだったな。色々考えていったのがあほらしい。すずもあっけなく心変わりされて可哀想だったな」

 嫌みたらしく私に言う。

「そうね。でもよかったよ。求められても与えられない。心苦しさから解放された」

「まあ、あの調子だったら保育園もまた転園するんじゃないか」

「うん。きっとそうだよ」

 ふたりで顔を見合わせて笑った。
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