弁護士は相談料として愛を請求する
志穗と祐子さんはにこにこしてもりあがってる。美人同士で一体何なのよ。間に入っているちんくしゃの自分が悲しい。
すると後ろから聞き慣れた声がする。
「おい祐子。どういうことだ、これ?木村さん、何なんだよ?」
振り向くとのんが背広を肩にかけ、Yシャツ姿で立っている。私達をかわるがわる見て、不思議そうにしている。
「早かったね、古川君」
「のん……志穗が呼んだの?」
「当たり前じゃない。あそこで通りを渡っていくあんたが何をしでかすか大体想像がついた。絶対、彼女を助けるためにあの男の人に何かするかもしれないと思って、すぐ連絡したの。相手弁護士だったじゃん」
「さすがだな、木村さん。で?大丈夫だったんだろ?というか、祐子は何だ?どうして一緒にいる?」