弁護士は相談料として愛を請求する

遠回りの愛

 
 のんのマンションへ連行されて、肩を見せた。少し赤くなっている。

「お前は本当に……どうしてそうなんだよ。人のこととなると……」

「……だって、本当に祐子さん危なかったんだよ。身体拘束されてね」

「それで、あいつはぴんしゃんしていて、お前はどうしてこうなってる?」

「だからその……ごめんなさい」

「まったくもう……どれだけ心配させたら済むんだ」

 のんは私の肩を見ながら、腕を上げられるか調べている。

「……痛いよ、のん」

「これは、明日病院に行った方がいいだろう。きっとあざになる」

「大丈夫だよ。湿布して寝るから」
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