弁護士は相談料として愛を請求する

「すずは可愛いよ。素直で優しくて俺は大好きだ」

 びっくりしてのんを見た。何なの?

「ど、どうしたの、急に……」

「いや別に。口にしてみただけ」

「弁護士さんはお口がうまいですからね」

「その弁護士の俺が選んだんだぞ」

「祐子さんを振って私っていうのがすごいなって思う」

「そうだぞ、胸張ってろ」

「……」

 暗に祐子さんの方がすごいと認めてるじゃん。まあいいけど。本当だからね。会って話してよくわかった。
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