弁護士は相談料として愛を請求する
俺から卒業するために、合コンへ行ったという。男にホテルへ連れて行かれてしまい、相手を蹴って逃げてきたが、男を紹介してくれた同僚と今後どうやってつきあっていくべきかと聞いてきた。
俺は今までとあまりに違う話に頭が割れそうになった。しかも、処女がどうとか、やっぱり誰にでもあげられないとか、俺相手に平気で話している。
処女が大切なら、なぜ合コン相手とホテルに行く?俺は猛烈に腹が立って、すずに宣言した。だって、相談内容は今朝来たクライアントが話していた強姦未遂に非常に似ていたのだ。
「これからはタダで相談に乗らない。俺は弁護士だ。相談の対価をよこせ。それと合コンとか相手がだれでもいいなら、処女は俺によこせ。今までの相談料だ」
まあ、多分こんなようなことを言ったと思う。珍しく頭にきて、すずを引っ張って家へ連れて帰り、抱いてしまった。無我夢中とはこういうときのためにある言葉だと身をもって知った。
処女は誰にあげるとか、すずが口にした瞬間、それは自分のものだと思った。大体、誰がアイツの処女を今まで悪い奴から守ってきたと思ってる?俺だよ。