弁護士は相談料として愛を請求する
彼から私に相談することもなければ連絡することもない。私のほうがのんに会えないと禁断症状が出て、自分から連絡していたんだ。相談という理由をつけて。
つまり、私が連絡しなければこのままだっていうことだ。この間だって、志穂が連絡したから助けに来ただけ。冷静になればわかることだった。ばかみたい。
最終日、担任のクラスの子が大勢泣いてしまった。私も泣いてしまい、わけわからなくなっちゃった。初めての担任。大変だったけど、みんな私の事好きだったんだと知ってうれしかった。
折り紙を一緒に折って、後ろに絵をかいてもらった。名前が書ける子は書いてもらった。私は全員に折り紙とお手紙を作ってきた。
「さみしくなるわ、倉田先生いないと本当に……」
「美保先生。いろいろ教えていただきありがとうございました。でも、戻ってきますよ」
「そうね、戻ってきてね。遠くなるけどさ。子供たちが待ってるよ」
「はい」