弁護士は相談料として愛を請求する

「おい、すず。お前本気で言ってんのか?何があった?」

「のんは自分のお見合いとかいろいろ考えていればいいんじゃない。女の人と遊ぶのはやめたほうがいいよ。遥さんにも迷惑かかるよ」

「まさか……姉貴この間実家に帰ったって言ってたな。姉貴のやつ、お前に何か言ったんだな?」

「悪いのは全部のんだよね。遥さんも心配してる。私は幼馴染として心配してあげたけど、もう終わり」

「すず、お前何か勘違いしてるだろ?馬鹿だからすぐに……」

「あほのん!もういい?忙しいんだ。じゃあね」

 ブツリと電話を切った。あー、すっきりした。これで終わり。私はのんから卒業するんだ。そうじゃないと、のんがどこかのお嬢様と結婚したときにきっと立ち直れない。今のうちに、離れるって決めたの。そうじゃないと、抱かれた日の事を思い出して夜泣いてしまう。
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