初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
デートに正解も不正解もないけれど、今日の出来事はデートというよりも、本当に掃除婦のようだった。
このまま真っ直ぐ家に帰ってもこの気持を引きずってしまいそうだ。

明日は休みなのに、終わったことをくよくよして過ごしたくはない。
優莉奈は思い切って通勤路から脇道へとそれて歩き出した。

その先には飲み屋街が広がっていて、どこも深夜まで営業している。
少し飲んでから帰りたい気分だ。

この飲み屋街ならマンションからも近いし、遅くなったらタクシーを呼べばいい。
そう思って路地へ出たときだった。

ちょうど歩いてきた男性とぶつかりそうになって慌てて立ち止まった。
「ごめんなさい」

「いや、こちらこそ」
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