初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
俊介は周囲に視線を巡らせながら早足で拝殿まで向かった。
そして手を合わせる。
「優莉奈との祈願を取り消しさせてください」
「俊介との祈願を取り消しさせてください」
ふたりの声が重なり合う。
誰もいないはずななのにどこからか笑い声が聞こえてきた気がして優莉奈は俊介の腕を強く握りしめた。
俊介が柏手を打つので、優莉奈も慌ててそれに続いた。
そのときだった。
周囲の木々がざわめいた。
まるでふたりを歓迎するかのように、歌うように葉が擦れ合う。
その音色は以前にも聞いたことがある。
遠い昔ここへ来て、俊介と結婚できるように願ったときと全く同じ音だった。
「よし、もう行こう」
「うん」
ふたりは逃げるように神社を後にしたのだった。
そして手を合わせる。
「優莉奈との祈願を取り消しさせてください」
「俊介との祈願を取り消しさせてください」
ふたりの声が重なり合う。
誰もいないはずななのにどこからか笑い声が聞こえてきた気がして優莉奈は俊介の腕を強く握りしめた。
俊介が柏手を打つので、優莉奈も慌ててそれに続いた。
そのときだった。
周囲の木々がざわめいた。
まるでふたりを歓迎するかのように、歌うように葉が擦れ合う。
その音色は以前にも聞いたことがある。
遠い昔ここへ来て、俊介と結婚できるように願ったときと全く同じ音だった。
「よし、もう行こう」
「うん」
ふたりは逃げるように神社を後にしたのだった。