初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
なによりも一樹との関係はまだ始まってもいない。
お互いのことをまだ知らなさすぎる。

「本当にありがとう! 今度、母親が来たときにはちゃんと紹介するよ」
「え、それは……はい」

母親に紹介と言われて急に緊張してしまう。
そういうのはまだまだ先でいいと思うのだけれど、今それを伝えるのはやめておいた。

「よかったですね先輩! 小野木さんも、先輩がいい人じゃなかったらとっくに振られてますよ!?」
マイちゃんが一樹の背中をバンバン叩いて言う。

せっかくの仲直りムードが台無しだけれど、これでよかった。
優莉奈はマイちゃんを見て声を上げて笑ったのだった。
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