初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
「こんないいレストランを予約してくれたの?」
到着したのは有名ホテルの最上階にあるレストランだ。

大きな窓からは夜景を見下ろすことができる。
「たまには、いいかなと思って」

そう答える大ちゃんは心なしか緊張しているように見えて、優莉奈まで緊張してきてしまう。
もうお互いに27歳だし、付き合って3年目の記念日だし。

そろそろかもしれないと思っていた。
それがこんな素敵なレストランにつれてこられて、期待しないわけがない。

「今日は仕事どうだった?」
「今は忙しくないから、定時で帰れたんだよ」

「そっか。こっちは取引先から急に納期を早めてくれって言われて、てんやわんやだったよ」
「そうなんだ。それじゃ疲れてるでしょう?」

「あぁ。でもこれくらいはこなしていかないとさ」
食事が進むに連れてだんだんと緊張がほぐれてくる。
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