初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
だけど今日は勇気を出して告白すると決めて、ここに来ている。
『は、はいそうです。2年の中宮優莉奈です!』

ガチガチに緊張しなから自己紹介する優莉奈に『3年の大西太一です』と返事をしてくれる。
『お、大西先輩。ちょっとお話いいですか?』

声が裏返りそうになりながらもどうにか先輩をひと気のない場所まで連れてくることに成功した。
そして人生始めての告白。

『わ、私と付き合ってください!』
ずっと好きだったことを伝えて、深く頭を下げてお願いした。

大西先輩がなにか言うまでの時間が、永遠のように長く感じられて、心臓が爆発してしまいそうだった。
『いいよ』

その言葉を聞いた瞬間、優莉奈は勢いよく顔を上げていた。
そこにはさっきまでと同じ、笑顔の先輩が立っている。
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