初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
『え……いいんですか!?』
『うん。俺も、君のことかわいいと思ってたから』

そんな風に言われて舞い上がらないわけがない。
大西先輩が自分のことを認識してくれていただけで天にも登る気持ちだった。

ただし、付き合うには条件があった。
『このことは俺と優莉奈ちゃんの秘密な?』

顔を寄せてそう言われるともうメロメロだった。
『わ、わかりました!』

深く考えずに二つ返事でそう答えた。
きっと先輩はファンが多いから、隠しておきたいんだろうといいように解釈をした。

初めての彼氏が大西先輩だなんて信じられなくて、完全に盲目になっていた。
『昨日大西先輩と隣のクラスのAちゃんが一緒に歩いているところを見たよ』

『そうなの? でもその前の日は大西先輩と3年生のBさんが手をつないだのを見たって子がいるよ?』
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