初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
☆☆☆

次の彼氏は大学時代の同級生だった。
同じテニスサークルの所属していた彼はイケメンではないものの優しくて、なによりも浮気しなさそうなところが良かった。

優莉奈が過去の大西先輩事件の話をしたとき、その彼はまるで自分のことのように怒ってくれたのだ。
それですっかり仲良くなったふたりは自然と付き合う流れになった。

でも、問題が起きたのは付き合い始めて半年が過ぎたころだった。
『あれ?』

カフェで食事を済ませてレジに立った時、優莉奈は自分の財布の中身に違和感を抱いた。
千円札が1枚足りない気がしたのだ。

『どうしたの?』
『ううん、なんでもない』

デート中だし、自分の勘違いかもしれないと思ってその場はやり過ごした。
< 32 / 179 >

この作品をシェア

pagetop