初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました～
「私、マイっていいます！」
横からマイちゃんが声を上げる。

谷川が笑顔でそれに答えた。
マイちゃんの目が少し輝いているのは、谷川が可愛い系イケメンだからだろうか。

彼氏がいてもそういうところはちゃっかりしている。
それから優莉奈は簡単に事務の仕事について説明をした。

成績優秀だったと聞いていた通り、谷川は少し説明を受けただけでスラスラと仕事をこなし始めた。
その姿は優莉奈でも惚れ惚れするほどだ。

「大阪ではどこの部署にいたんですか？」
休憩中に質問してみると、谷川は営業部だと答えた。

「やっぱり、営業部のエースってイケメンが多いんですね」
マイちゃんが隣からこそっと耳打ちをしてくる。

言われてみればそうかもしれないけど、きっとただの偶然だ。
顔がいいほうが売り込みやすいという会社の思惑があったとしても、それが事実かどうかはわからない。
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