初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
「そういう雰囲気って?」
俊介に聞かれて「べ、別になんでもないから」と、慌てて左右に手を振る。

俊介とは久しぶりの再開で盛り上がっただけで、それ以上のことは本当になにもなかった。
ここでマイちゃんに誤解されるわけにはいかない。

「それよりも、梓ちゃんとはどうだったの?」
わざと話題を俊介に向けると、俊介は固まってしまったかのように動きを止めた。

「なんですか? どうしてここで梓さんの名前が出てくるんですかぁ?」
隣のマイちゃんは話しについてくることができずに半分パニックだ。

可愛そうだから飲み会でのエピソードを話してあげることにした。
「なんですかそれ! 谷川さんは梓さんに気に入られたんですか!?」

「ちょっと、声が大きいよ」
マイちゃんの声量に俊介はたじたじだ。
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