初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
耳まで真っ赤になっているから、あれから梓ちゃんといい感じになったんだろう。
「でもどうしてですかぁ? 私はてっきり先輩と谷川さんがいい雰囲気になったと思ったんですけどぉ」

自分の読みが外れて悔しいのかマイちゃんは眉を寄せている。
「それがさ、こっちもこっちで色々あったんだよ」

と、仕返しとばかりに俊介が優莉奈と一樹についての説明をはじめてしまった。
こんなところで暴露されるとは思っていなかった優莉奈は大いに慌てたけれど、マイちゃんは目を輝かせて興味津々に話を聞いている。

「あの小野木さんが先輩に!? それってすごくないですかぁ!?」
「ちょっと、本当に声が大きいってば」

周囲を確認してシーッと人差し指を立てる。
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