初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
「おいしーい」
思わず子供みたいにはしゃいだ声を出してしまった。
自然と頬もほころぶ。

普段、自分ではあまりパスタを作らないから、美味しさもひとしおなのだ。
「喜んでもらえてよかった」

一樹も自分が注文したトマトパスタを食べすすめる。
食事をしながらの会話はもっぱらふたりの趣味に関することだった。

一樹との共通の趣味は映画鑑賞で、新しい映画が上映されるとつい映画館に足が向かうと言っていた。

一方の優莉奈は家でのんびり映画を見るのが好きだった。
そのため流行り物よりも、少し昔の映画を見ることがおおかった。

「それなら今度は一緒に映画を見に行こうか。家でもいいし、映画館でもいい」

「そうですね」
頷いてから気がついた。

家で見ることになったら、当然どちらかの部屋に行くことになる。
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