初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
そう考えると急に恥ずかしくなってしまってうつむいてしまった。
今更こんなことで恥ずかしがることもないのだけれど、イケメンが相手だとどうしても妙に意識してしまう。

「さて、そろそろ出ようか」
デザートのアイスまで美味しく頂いて、会計は一樹が全部持ってくれた。
ファミレスだから金額も大したことなく、優莉奈も素直に甘えることができた。

外に出て夜道を歩いていると風が心地よく頬をなでていく。
「家はどっち?」
「あっちです」

一樹に質問されて優莉奈はごく当たり前のように答えていた。
でもよく考えたら家を教えてしまったことになるのだ。

「それなら近くまで送ってくよ」

そう言われて手を握られた瞬間、また心臓がドクンッと跳ねる。
そろそろと顔を上げて横を歩く一樹を見てみれば、やっぱりカッコイイ。
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