初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
美味しいおつまみも食べて、楽しく会話をして優莉奈は自分の心がだんだん満足していくのを感じる。

あとは温かいお風呂にゆっくり体をつけて、ふかふかの布団で眠ることができれば最高だ。

そんなことを考えていたら
「ご注文の追加、ありますか?」
と、声をかけられて我に返った。

声をかけてきたのは大学生くらいの女性のアルバイト店員だった。
胸のネームには石橋と書かれている。

通りかかったついでに声をかけてきてくれたのだろうけれど、彼女の視線は完全に一樹へ向けられていた。
一緒にいる優莉奈のことなど少しも見ていない。

「そうだな。枝豆をもらおうかな」
「枝豆ですね、わかりました」

そんな簡単な注文ならメモしなくてもわかりそうなものだけれど、彼女はわかりやすくメモを取る。
しかもやけに時間がかかっている。
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