初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
表情の変化だけでそう言われた気がして胸の中がモヤモヤとした気持ちになる。
アルバイト店員は「それでは枝豆とタコワサをお持ちしますね」と、一樹へ向けて声をかけて、その場を去っていった。

彼女がいなくなった瞬間に大きなため息を吐き出す。
緊張が一気にほどけていくのを感じた。
「大丈夫? 本当に疲れてるんだね」

女同士のバトルが目の前で繰り広げられていても一樹は気が付かず、心配してくれる。
優莉奈は苦笑いを浮かべて「大丈夫です」と、答えたのだった。
< 87 / 179 >

この作品をシェア

pagetop