神殺しのクロノスタシスⅤ〜後編〜
他に何て言って慰めてあげられただろう。
こんないじらしい子供に。
「アイナちゃんは、とっても良い子だからね。きっともうすぐ、お母さんは帰ってきてくれるよ」
何の保証もない、ただの気休めだ。
だが、そう言って慰める以外、俺達に出来ることはない。
「もう少し…もう少しだけ我慢しようね。そうしたら、きっと帰ってきてくれるから。お母さんが帰ってきたら、アイナちゃんがどんなに良い子だったか、お母さんに話してあげるよ」
全くだ。
シルナなんかより遥かに良い子だったって、胸を張ってシュニィに報告出来るぞ。
だからそのときは、たくさん褒めてもらえるだろう。
「出来る?我慢出来る?」
「…うん!」
アイナは力強く、こくりと頷いた。
よし、良い子だ。
「うん。頑張ろうね、アイナちゃん。あと少しだから」
シュニィがいつ戻ってくる…どころか。
本当は、シュニィの居場所について、全く目処もついていないのに。
それでもアイナに対して、このように無責任な約束をした。
こんなことをしたら、結果的に余計アイナを深く傷つけてしまう事態になりかねない。
それは俺にも、シルナにも分かっている。
…しかし、同時に俺は確信していのだ。
きっとシルナもそうだろう。
こんな聞き分けの良い、立派な娘がいるのに。
あのシュニィが、娘達を置き去りにして消えるはずがない。
必ず戻ってくるはずだ。
いや…戻ってこさせる。
そして戻ってきたシュニィに、アイナの頭を撫でて褒めてあげるよう頼むのだ。
そのときまで、俺達は決して諦めるつもりはない。
こんないじらしい子供に。
「アイナちゃんは、とっても良い子だからね。きっともうすぐ、お母さんは帰ってきてくれるよ」
何の保証もない、ただの気休めだ。
だが、そう言って慰める以外、俺達に出来ることはない。
「もう少し…もう少しだけ我慢しようね。そうしたら、きっと帰ってきてくれるから。お母さんが帰ってきたら、アイナちゃんがどんなに良い子だったか、お母さんに話してあげるよ」
全くだ。
シルナなんかより遥かに良い子だったって、胸を張ってシュニィに報告出来るぞ。
だからそのときは、たくさん褒めてもらえるだろう。
「出来る?我慢出来る?」
「…うん!」
アイナは力強く、こくりと頷いた。
よし、良い子だ。
「うん。頑張ろうね、アイナちゃん。あと少しだから」
シュニィがいつ戻ってくる…どころか。
本当は、シュニィの居場所について、全く目処もついていないのに。
それでもアイナに対して、このように無責任な約束をした。
こんなことをしたら、結果的に余計アイナを深く傷つけてしまう事態になりかねない。
それは俺にも、シルナにも分かっている。
…しかし、同時に俺は確信していのだ。
きっとシルナもそうだろう。
こんな聞き分けの良い、立派な娘がいるのに。
あのシュニィが、娘達を置き去りにして消えるはずがない。
必ず戻ってくるはずだ。
いや…戻ってこさせる。
そして戻ってきたシュニィに、アイナの頭を撫でて褒めてあげるよう頼むのだ。
そのときまで、俺達は決して諦めるつもりはない。