神殺しのクロノスタシスⅤ〜後編〜
「何だか色々…迷惑をかけたみたいで…」
…あのなぁ。
何度も言ってるだろう。これはお前の責任じゃ…。
しかし。
「全くです。学院長室を破壊されるわ、授業計画を台無しにされるわ、良い迷惑です」
イレース、死人に鞭打つスタイル。
おい、やめろって。そんなこと言ったら。
「…ごめん…」
ほら。マシュリがますます落ち込んでしまった。
なんて可哀想なことを言うんだ。確かに大変ではあったけども。
マシュリだって、暴走したくてした訳じゃ…。
「ですから、これからの働きで返してもらわなければいけませんね。散々迷惑をかけた挙げ句、無責任に私達の前から姿を消すような真似は、決してさせませんよ」
「…!」
…イレース…。
…落としてから上げていくスタイル。
本当にな。
迷惑をかけてしまったと思ってるなら、その分しっかり恩を返してもらわないと。
勝手に何処かに消えるなんて御免だぞ。
「…ここが、君の居場所だからね」
シルナはマシュリの肩に手を置いて、そう言った。
「どんなに迷惑をかけられても、どんなに心配をかけられても…ここが君の帰るべき場所だから。ちゃんと帰ってきて」
「…シルナ・エインリー…」
「いなくなったら、見つかるまで探す。きみが困っていることがあるなら、一緒に悩んで、一緒に解決する。…私達は、仲間なんだから」
…その通り。
シルナの言う通りである。
「諦めた方がいーよ。ここにいる人達みーんな、一度仲間と認めたら、他国を敵に回すことは勿論…自分を殺そうとした相手だって、本気で守ろうとするんだもん」
…すぐり…。
お前が言うと、説得力が違うな。
で、それは褒め言葉ってことで良いんだよな?
「そういう訳だ、マシュリ」
逃げ道は塞がれたぞ。残念だったな。
観念して、大人しく俺達の仲間になるんだな。
「それに、お前はもう暴走しないよ。その指輪があれば」
これ以上、自分の大切なものを自分で壊してしまうんじゃないかと、思い悩む必要はない。
「指輪…」
マシュリは改めて、自分の左手の中指を見つめた。
そこには、先程シルナが嵌めた、賢者の石で作った黒い指輪があった。
マシュリにとっては…何じゃこれは、って感じだろうな。
「魔力が…吸われてる…?」
「あー、うん…」
俺達としても…その石について、イチから説明するのはなかなか骨が折れるんだが…。
…まぁ良い。この際だから、ちゃんと説明するか。
…あのなぁ。
何度も言ってるだろう。これはお前の責任じゃ…。
しかし。
「全くです。学院長室を破壊されるわ、授業計画を台無しにされるわ、良い迷惑です」
イレース、死人に鞭打つスタイル。
おい、やめろって。そんなこと言ったら。
「…ごめん…」
ほら。マシュリがますます落ち込んでしまった。
なんて可哀想なことを言うんだ。確かに大変ではあったけども。
マシュリだって、暴走したくてした訳じゃ…。
「ですから、これからの働きで返してもらわなければいけませんね。散々迷惑をかけた挙げ句、無責任に私達の前から姿を消すような真似は、決してさせませんよ」
「…!」
…イレース…。
…落としてから上げていくスタイル。
本当にな。
迷惑をかけてしまったと思ってるなら、その分しっかり恩を返してもらわないと。
勝手に何処かに消えるなんて御免だぞ。
「…ここが、君の居場所だからね」
シルナはマシュリの肩に手を置いて、そう言った。
「どんなに迷惑をかけられても、どんなに心配をかけられても…ここが君の帰るべき場所だから。ちゃんと帰ってきて」
「…シルナ・エインリー…」
「いなくなったら、見つかるまで探す。きみが困っていることがあるなら、一緒に悩んで、一緒に解決する。…私達は、仲間なんだから」
…その通り。
シルナの言う通りである。
「諦めた方がいーよ。ここにいる人達みーんな、一度仲間と認めたら、他国を敵に回すことは勿論…自分を殺そうとした相手だって、本気で守ろうとするんだもん」
…すぐり…。
お前が言うと、説得力が違うな。
で、それは褒め言葉ってことで良いんだよな?
「そういう訳だ、マシュリ」
逃げ道は塞がれたぞ。残念だったな。
観念して、大人しく俺達の仲間になるんだな。
「それに、お前はもう暴走しないよ。その指輪があれば」
これ以上、自分の大切なものを自分で壊してしまうんじゃないかと、思い悩む必要はない。
「指輪…」
マシュリは改めて、自分の左手の中指を見つめた。
そこには、先程シルナが嵌めた、賢者の石で作った黒い指輪があった。
マシュリにとっては…何じゃこれは、って感じだろうな。
「魔力が…吸われてる…?」
「あー、うん…」
俺達としても…その石について、イチから説明するのはなかなか骨が折れるんだが…。
…まぁ良い。この際だから、ちゃんと説明するか。