神殺しのクロノスタシスⅤ〜後編〜
ひとまず、マシュリが勝手にアーリヤット皇国に帰ってしまう心配…は、ほぼなくなった。
あとはルディシアだが…。
「ルディシアは、勝手にアーリヤット皇国に帰るんだろうか…?」
あいつは行動が読めないから、何とも言いようがない。
つーか、今何処に行ってんの?
「分からない…。もし帰ろうとしているなら、止めないと」
もし勝手なことしようとしてたら、またイレースに拳骨食らわせてもらおう。
多分、あいつはそれで大人しくなるはずだ。
「ルディシアさんのこともそうですが…。これから私達がどうするべきか、考えないといけませんね」
と、シュニィ。
…そうだな。
「…つっても、俺達に何が出来るよ?」
両手を頭の後ろで組んで、キュレムがそう呟いた。
「キュレムさん…」
「フユリ様の代わりなんて、誰にも出来ないだろ。例え学院長でも。『女王でもない癖に黙ってろ』って言われるだけじゃん」
…それは…。
…まぁ、そうなんだけど。
「あの人が帰ってこない限り、俺達に出来ることなんてたかが知れてるだろ」
その通り過ぎて、ぐうの音も出ない。
が、それじゃあ駄目なんだよ。
「だからって、黙ってる訳にはいかんだろ…」
ナツキ様の言いなりになって黙ってたら、彼の嘘八百が真実だと認めるようなもの。
例え形だけだとしても、鼻であしらわれるだけだとしても、否定はしてみせないと。
「そうだね…。私の名前と、それから聖魔騎士団団長の…アトラス君の名前を使って、正式にアーリヤット皇国に抗議しよう」
と、シルナ。
…うん。
現状俺達に出来ることと言ったら、それくらいだろうな。
まぁ、フユリ様御本人じゃない俺達が、いくら何を言って抗議しようとも。
ナツキ様は勿論、他のサミット参加国の代表達も、全く耳を貸さないだろう。
それは分かってるけど、でも何もやらないよりはマシだから。
「フユリ様が戻ってくるまで、最善を尽くそう」
「…やれやれ。困ったことになったな…」
全くだよ。
国を跨いだ壮絶な「兄妹喧嘩」に…巻き込まれるこっちの身になって欲しいものだ。
あとはルディシアだが…。
「ルディシアは、勝手にアーリヤット皇国に帰るんだろうか…?」
あいつは行動が読めないから、何とも言いようがない。
つーか、今何処に行ってんの?
「分からない…。もし帰ろうとしているなら、止めないと」
もし勝手なことしようとしてたら、またイレースに拳骨食らわせてもらおう。
多分、あいつはそれで大人しくなるはずだ。
「ルディシアさんのこともそうですが…。これから私達がどうするべきか、考えないといけませんね」
と、シュニィ。
…そうだな。
「…つっても、俺達に何が出来るよ?」
両手を頭の後ろで組んで、キュレムがそう呟いた。
「キュレムさん…」
「フユリ様の代わりなんて、誰にも出来ないだろ。例え学院長でも。『女王でもない癖に黙ってろ』って言われるだけじゃん」
…それは…。
…まぁ、そうなんだけど。
「あの人が帰ってこない限り、俺達に出来ることなんてたかが知れてるだろ」
その通り過ぎて、ぐうの音も出ない。
が、それじゃあ駄目なんだよ。
「だからって、黙ってる訳にはいかんだろ…」
ナツキ様の言いなりになって黙ってたら、彼の嘘八百が真実だと認めるようなもの。
例え形だけだとしても、鼻であしらわれるだけだとしても、否定はしてみせないと。
「そうだね…。私の名前と、それから聖魔騎士団団長の…アトラス君の名前を使って、正式にアーリヤット皇国に抗議しよう」
と、シルナ。
…うん。
現状俺達に出来ることと言ったら、それくらいだろうな。
まぁ、フユリ様御本人じゃない俺達が、いくら何を言って抗議しようとも。
ナツキ様は勿論、他のサミット参加国の代表達も、全く耳を貸さないだろう。
それは分かってるけど、でも何もやらないよりはマシだから。
「フユリ様が戻ってくるまで、最善を尽くそう」
「…やれやれ。困ったことになったな…」
全くだよ。
国を跨いだ壮絶な「兄妹喧嘩」に…巻き込まれるこっちの身になって欲しいものだ。